【ラノベ作品紹介】恋は双子で割り切れない

【書誌情報】

タイトル恋は双子で割り切れない
レーベル電撃文庫(KADOKAWA)
著者高村資本
イラストあるみっく
ISBN9784049137323
発売日2021年5月8日

【あらすじ】

 我が家が神宮寺家の隣に引っ越してきたのは僕が六歳の頃。それから高校一年の現在に至るまで両家両親共々仲が良く、そこの双子姉妹とは家族同然で一緒に育った親友だった。

 見た目ボーイッシュで中身乙女な姉・琉実と、外面カワイイ本性地雷なサブカルオタの妹・那織。そして性格対照の美人姉妹に挟まれてまんざらでもない、僕こと白崎純。いつからか芽生えた恋心を抱えてはいても、特定の関係を持つでもなく交流は続いていたのだけれど――。

「わたしと付き合ってみない? お試しみたいな感じでどう?」

 ――琉実が発したこの一言が、やがて僕達を妙な三角関係へと導いていく。

 初恋こじらせ系双子ラブコメ開幕!

版元ドットコムより引用

【作品解説】

 主人公の白崎純は、隣の家に住んでいる同級生の双子、琉実と那織と家族ぐるみの仲良し関係にあった。

 そんな中、純は密かに妹・那織に対して好意を寄せていた。

 だがある日、純が妹に対して恋心を寄せている中、そのことを把握している姉の琉実から、唐突にお試しで自分と付き合わないかと提案され、本心を隠しながら半ば流される形で琉実と付き合うことに。

 本心とは違う恋に、自分の本心との差異に揺らいでいた純。

 決して叶わない恋のはずなのに、抜け駆けをする形で純を妹から奪ってしまった琉実。

 そんな日々を繰り返していた付き合って1年が経った日、純は琉実から別れを突然切り出される。

 そして、同時に琉実から告げられた願いは妹の那織と付き合って欲しいというものだった。

 さまざまな感情が燻りながら、元カレ(純)・元カノ(琉実)・初恋の人(那織)という複雑な関係になってしまった幼馴染の3人の今後の関係性はどうなるのか——。

【おすすめポイント】

1、よくあるラブコメ作品……と思っていると足元を掬われる

 一応、本作のジャンルとしては『ラブコメ』という括りなのですが、現在のラノベ界隈で主流となっているような軽い感じのラブコメ作品を想定して購入すると、おそらく

 

「思ってた作品と全然違う!」

 

となるかと思います。

 ソースは私()。完全に騙されました……。(双子ちゃんがわいわいと主人公を取り合う感じだと思っていた顔)

 

 まず初めに言っておきますが、本作は、現在主流となっているライトな感じなラブコメ作品とは、全くの別物です。

 

 まぁ、例えるとするなら——『昼ドラ』ですね。

 

 主人公と双子との関係性も結構複雑に絡み合っていて、ずぶずぶな三角関係に発展していく感じが、かなりヘビーなラブコメといった印象をより強めています。

 体感、ラブコメと恋愛作品の丁度中間くらい……といった感じでしょうか?

 

 軽く読める、双子ちゃんヒロインかわいい!! なラブコメだと思って買うと確実に足元を掬われます。

 反対に、純粋な現在ライトノベルの主流にあるようなラブコメ作品を楽しみたい方には向かない作品となっていますので、そこだけは注意が必要です。

2、主人公と双子、3人の一人称視点が切り替わっていく珍しい作品

 本作は、主人公と双子の姉、双子の妹の計3人の一人称視点が交互に切り替わりながら物語が展開していくのが特徴です。

 最初は主人公の視点で物語が進んでいき、ある段階で視点が切り替わり、双子の視点になる——といった感じ。

 最初は、本作の独特な語り口に少々戸惑うかもしれませんが、読み進めていくうちにそれぞれの登場人物がその時々に考えていることや思惑などが分かっていき、より一層今後どうなっていくのかというワクワク感を駆り立たせてくれます。

 主人公だけの一人称視点だけではない、違った切り口で物語を読んでみたいという方におすすめできるラブコメ作品となっています。

【好みが分かれるポイント】

1、サブカルネタを知っているかで面白さがかなり変わる

 これは断言していいと思いますが、本作は現在刊行されているライトノベルの中で最も多くのサブカルネタが詰め込まれた作品と言って過言ではないと思います。

 映画やアニメ、小説に漫画まで、ありとあらゆるサブカルネタを主人公を中心として妹の那織や友人たちと会話しているシーンが無数と思えるくらい多くあります。

 正直、会話シーンがあれば物語の根幹に関わるところ以外は全てサブカルネタ話をしているんじゃないかってくらいにです。

 それくらいとんでもない量出てきます(わりとガチ)。

 

 それら全ての元ネタを把握できる読者は、果たしてどれくらいいるのでしょうか……?

(ちなみに、ブログ主は知識不足なのもあるかもしれませんが、約九割くらい元ネタがわかりませんでした……)

 

 最低5割程度分かれば、ある程度どういった会話を登場人物がしているのか把握できるかと思うのですが、ほとんどの人はなんとなくは雰囲気で分かれど、正確には何を話しているのか理解できないかと思います。

 これを面白いと思うかつまらないと思うか、ここが大きなこの作品の評価を変えることになるでしょう。

2、主人公と妹のキャラクター性がなかなか曲者

 本作の主人公・と妹の那織ですが、サブカル知識を豊富にもっているという設定上、かなり癖のつよいキャラクターになっています。

 一括りにまとめるとするなら、超拗らせた重度のオタクといった感じ。

 さらには、純の恋愛に対する優柔不断さ、那織のひねくれ者・変人気質が加わり、キャラクターとしては最高に立っているものの、かなり好き嫌いがはっきりと分かれるキャラクターになっています。

 この尖りきった登場人物を受け入れることができるかそうでないかで、本作を面白いと思うかが変わってくるかと思います。

(正直、周りが曲者すぎて、姉の琉実が一番純粋にラブコメヒロインしてると思いました)

【まとめ】

 作品内容評価

ストーリー★★★★★
キャラクター★★☆☆☆〜★★★★★(個人差有り)
独創性★★★★★
読みやすさ★★☆☆☆〜★★★☆(個人差有り)

 総合評価

ラノベ初心者おすすめ度★★★☆☆
総合評価★★★★★

 正直なところ、人によってかなり評価分かれそうだなぁ……というのが本音です。

 今回の作品内容評価は、あくまで『私個人の感想』ということで参考程度にしていただけると幸いです。

 

 (↓以下、個人的評価)

 

作品内容評価

 ストーリーと独創性に関しましては、最近のラブコメ作品の主流から外した面白い設定だと思いましたので星5とさせていただきました。

 そして問題のキャラクターと読みやすさに関してですが、これはかなり個人差が出ると思っています。人によってはキャラクターに苦手意識をもったり、登場人物がずっとサブカルネタでしゃべり続けている様子に飽きてしまう可能性もあります。

 ですが、反対にキャラ立ちしたキャラクターたちに好感をもったり、サブカルネタを知っている人からすれば面白いと感じる人もいるかと思います。

 ただ、私自身サブカルネタにはさほど詳しくなく、本作を読んでいて、知っていたらもっと作品を楽しめるんだろうなぁと思う時が無数に存在し、読んでいてむず痒さを感じました。

 これは、ただ単に私の知識不足であるだけなのですが、本作に出てくるネタを半分以上把握して読めている人はほとんどいないんじゃないかなぁとは思います。

 なので、100%作品を楽しむためには、サブカルネタが出てくるたびにggるのがいいかと思います。多少読み進めるのに時間はかかるかと思いますが、ネタの出典などが分かるだけで、本作の面白さは数倍にも数十倍にも広がると思います。

 そのため、評価としましては、キャラクター星2から星5読みやすさ星2から星4と個人差評価とさせていただきました。

 

総合評価

 現在出版されているライトノベルのラブコメ作品の中でも、トップクラスに好みの分かれるタイプの作品であると感じましたので、今回ラノベ初心者おすすめ度は中間の星3とさせていただきました。

 ですが、作品の『読み応え』という点にいたしましては他の追随を許さないほどに、奥ゆかしい面白さ・可能性を感じさせる一冊となっておりましたので、総合評価といたしまして星5とさせていただきました。

 

 

 

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